災害時建物簡易判定マニュアル

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1 構造別判定の留意事項


(1) 一見判定(初見による判定
 一見判定は、構造の種別にかかわらず以下の3項目のいずれかに当てはまる場合には調査を終了し、「危険」と判定して建物への立入を禁止する。

①建物全体又は一部の崩壊・落階
②基礎の著しい破壊、上部構造との著しいずれ
③建物全体又は一部の著しい傾斜

落階及び著しい傾斜

落階

一部崩壊及び傾斜


(2) 隣接建物・周辺地盤等及び構造躯体に関する危険度判定
 隣接建物、周辺地盤の破壊による危険判定は構造の種別にかかわらず共通であるが、構造躯体に関しては以下のとおり判定方法が異なる。


①建物の沈下について
[木造] 床と屋根の状況を合わせて検討し、小屋が破壊されたり床全体が沈下していたら「C判定」、著しい屋根や床の浮き沈みがあれば「B判定」とする。
[S造] 不同沈下について検討し1/100超の傾斜を「C判定」、1/300~1/100の傾斜を「B判定」とする。
[RC,SRC造] 建物の沈下について検討し、1.0m超の沈下を「C判定」、0.2~1.0mの沈下を「B判定」とする。


②建物傾斜について
[木造] 1/20超の傾斜を「C判定」、1/60~1/20の傾斜を「B判定」とする。
[S造] 傾斜を生じた階の上の階数が1階以下か2階以上かにより判定基準を変える。
*1階以下の場合、1/30超の傾斜を「C判定」、1/100~1/30の傾斜を「B判定」とする。
*2階以上の場合、1/50超の傾斜を「C判定」、1/200~1/50の傾斜を「B判定」とする。
[RC,SRC造] 1/30超の傾斜を「C判定」、1/60~1/30の傾斜を「B判定」とする。


③構造部材について
[木造] 基礎、壁、腐食について検討する。
、著しい被害を「C判定」、部分的被害を「B判定」とする。
、落下の危険があれば「C判定」、大きな亀裂や剥離があれば「B判定」とする。
、著しい断面欠損があれば「C判定」、一部の断面欠損で「B判定」とする。


[S造] 部材の座屈、筋交いの破断率、柱梁接合部及び継手の破壊、柱脚の破損、腐食について検討する。
、全体または著しい局部座屈があれば「C判定」、局部座屈があれば「B判定」とする。
、50%超の破断があれば「C判定」、20~50%の破断で「B判定」とする。
、20%以上の破断があれば「C判定」、一部破断または亀裂があれば「B判定」とする。
、著しい破損があれば「C判定」、部分的な破損で「B判定」とする。
、孔食が各所にあれば「C判定」、著しい錆が各所にあれば「B判定」とする。


(3) 落下危険物・転倒危険物に関する危険度判定
 構造の種別で異なるのは、「木造は瓦」、「S造は屋根材」についても検討することである。また、外装材は湿式と乾式で判定方法が異なるので注意すること。
[木 造] 瓦について、全面的なずれや破損があれば「C判定」、著しいずれがあれば「B判定」とする。
[S 造] 屋根材について、全面的なずれや破損があれば「C判定」、著しいずれがあれば「B判定」とする。
[共 通] 窓枠・窓ガラス、湿式外装材、乾式外装材、看板・機器類、屋外階段、その他(ブロック塀など)について検討する。
*窓枠・窓ガラスについて、落下の危険があれば「C判定」、歪みやひび割れがあれば「B判定」とする。
*湿式外装材について、顕著なひび割れや剥離があれば「C判定」、部分的なひび割れや隙間があれば「B判定」とする。
*乾式外装材について、顕著な目地ずれや板破壊があれば「C判定」、板に隙間が見られれば「B判定」とする。
*看板・機器類について、落下の危険があれば「C判定」、わずかな傾斜があれば「B判定」とする。
*屋外階段について、明瞭な傾斜があれば「C判定」、わずかな傾斜があれば「B判定」とする。
*その他(ブロック塀など)について、危険があれば「C判定」、要注意の状況があれば「B判定」とする。


(4) 危険度判定
 構造の種別で判定方法が異なります。木造とS造は1~3の判定によりますが、RC・SRC造はさらに損傷度3以上の部材があるかどうかの判定も加える。各構造種別ごとの判定方法は以下のとおり。
[木 造]
*一見判定で「危険」と判定されない場合について以下のとおり検討する。
*2次判定として、2.隣接建物・周辺地盤等及び構造躯体に関する危険度判定で「C判定」が1つでもあれば「危険」、「B判定」が1つでもあれば「要注意」判定とする。
*3次判定として、3.落下危険物・転倒危険物に関する危険度判定で「C判定」が1つでもあれば「危険」、「B判定」が1つでもあれば「要注意」判定とする。
*総合判定として、各判定で1つでも「危険」判定があれば「危険」判定、各判定で1つでも「要注意」判定があれば「要注意」判定とする。

[S 造]
*一見判定で「危険」と判定されない場合について以下のとおり検討する。
*2次判定として、2.隣接建物・周辺地盤等及び構造躯体に関する危険度判定で「C判定」が1つ以上または「B判定」が4つ以上あれば「危険」、「B判定」が3つ以内であれば「要注意」判定とする。
*3次判定として、3.落下危険物・転倒危険物に関する危険度判定で「C判定」が1つでもあれば「危険」、「B判定」が1つでもあれば「要注意」判定とする。
*総合判定として、各判定で1つでも「危険」判定があれば「危険」判定、各判定で1つでも「要注意」判定があれば「要注意」判定とする。


[RC・SRC造]
と判定されない場合について以下のとおり検討する。

*部材の損傷度について、 鉄筋の座屈や破断、破断面にコンクリートのつぶれやずれ、及び柱の高さ方向の変形がある。サッシの曲り、床の沈下がある。
幅2㎜を超える割れが多数生じ、コンクリートの剥離も激しく、鉄筋がかなり露出している。

柱の座屈(損傷度5)

柱のせん断破壊(損傷度5)


*2次判定の追加検討として、損傷度3以上の損傷部材があれば「B判定」とする。
*2次判定として、2.隣接建物・周辺地盤等及び構造躯体に関する危険度判定及び上記検討で「C判定」が1つ以上または「B判定」が2つ以上あれば「危険」、「B判定」が1つであれば「要注意」判定とする。
*3次判定として、3.落下危険物・転倒危険物に関する危険度判定で「C判定」が1つでもあれば「危険」、「B判定」が1つでもあれば「要注意」判定とする。
*総合判定として、各判定で1つでも「危険」判定があれば「危険」判定、各判定で1つでも「要注意」判定があれば「要注意」判定とする。

損傷度3 柱にX字形ひび割れ

損傷度3 柱にX字形ひび割れ

損傷度3 柱のコンクリート剥離

損傷度3 柱のせん断ひび割れ

損傷度4 柱の付着割裂破壊

損傷度5 柱の鉄筋曲りと著しいコンクリート剥離


2 判定に必要な道具


①着用するもの「ヘルメット」、「手袋」、「マスク」を必ず着用すること
②携帯するもの「判定士手帳」、「筆記用具」、「カメラ」、「スマートフォン」
③判定に使用するもの「判定調査票(このシステムを使用すれば不要)」、「判定街区マップ」、「コンベックス」、「下げ振り」、「クラックスケール」、「ハンマー」、「バインダー」、「懐中電灯」
④現場指示の道具「判定ステッカー」、「ガムテープ」、「虎ロープ」
⑤飲料水と軽微な食料
⑥その他状況により「雨具」、「防寒具」、「寝袋」、「常備薬」

3 判定方法

①建物の危険度
*危 険:建築物の沈下、傾斜、または構造躯体の被害のいずれかに対して1つ以上のCランクがある場合には、その建築物を「危険」と判定する。
 また、Cランクが無くても、鉄骨造建物においてはBランクが4つ以上、RC・SRC造建物においてはBランクが2つ以上ある場合はいずれも「危険」と判定する。
*要注意:建築物の沈下、傾斜、または構造躯体の被害のいずれかに対して1つ以上のBランクがある場合には、その建物を「要注意」と判定する。
*調査済:「危険」または「要注意」に該当しない場合。
②落下転倒危険物の危険度
*危 険:落下あるいは転倒危険物に関する調査項目について1つ以上のCランクがある場合には、その調査対象物を「危険」と判定する。
*要注意:落下あるいは転倒危険物に関する調査項目について1つ以上のBランクがある場合には、その調査対象物を「要注意」と判定する。
*調査済:「危険」または「要注意」に該当しない場合。
[解説]危険度の判定は、余震などによる建物の崩壊によって引き起こされる人命の危険度と、建物の部分などの落下や転倒によって引き落とされる人命の危険度をそれぞれ別途に判定し、建物の使用の可否等を表示する仕組みである。
 例えば、建物に危険性が見られなくても出入り口付近に落下危険物などがある場合はその建物を「危険」と判定しなければならない場合がある。
※具体的判定方法はこちらで確認してください。

4 判定結果に基づく対応方法


 調査判定者は、危険度判定の結果を建物の所有者や使用者、または所有者や使用者以外の第三者に知らしめるため、原則として所定の判定ステッカーを建物の出入り口付近などの認識しやすい場所にし、建物の所有者がいる場合には、判定内容について説明を行い、危険がないように注意を喚起する。
 また、落下危険物に対しては、危険個所付近に判定ステッカーを貼り付けする。

判定表示ステッカー

判定ステッカーはこちらからダウンロードできます(file.pdf)

1 基礎について(木造)

 基礎の被害状況や土台との接合状況などを総合的に観察して判定してください。
 たとえば、基礎はそれほどの被害ではないが、土台と完全にずれてしまっている場合は基礎としての機能はすでに果たせないのでC判定とする。

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2 壁について(木造)

 外壁または内壁で被害の多い方で判定することとするが、外観調査のみの場合は外壁とする。

Cランク:外壁面全体にわたって大きな亀裂・剥落・破壊が見られ、建物躯体の損傷が明瞭であるもの。

Bランク:湿式壁で大きな亀裂や剥落などの破損が見られるもの、あるいは乾式の壁が破壊や剥落したもの。

Aランク:ひび割れが無いもの、あるいはわずかなひび割れがあるもの。

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3 腐食・蟻害について(木造)

 建物の土台、1階の柱などで観察できる場合に判定する。

 腐食・蟻害がある場合は、ドライバーや釘、棒などで損傷部を刺してみて被害状況を把握するが、一見して明らかな場合や、危険を伴う場合は目視のみの判定でよい。

 壁の判定はB判定であるが、柱や土台が腐食・蟻害により大きな断面欠損があり、余震により被害が進行する可能性が高い場合が該当する。

 無被害の建物は腐食・蟻害だけでBまたはC判定とする必要はない。

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4 部材の座屈について(S造)

<著しい局部座屈>:誰が見ても局部座屈波形が生じていると認められる程度に変形している場合は、既に部材最大耐力の発揮後と考えられるので、「3著しい局部座屈」とみなす。

<局部座屈>:定規などを当てないと局部座屈の発生が確認できない場合は、「2局部座屈」ありとみなす。

<全体座屈>:柱や梁等の部材あるいはその一部が軸厚圧縮を受けて部材全体がくの字や弓型に曲がる現象をさす。柱のように軸力を支える部材に全体座屈が発生すると 軸圧縮力を支える能力が急激に低下するので、被害ランクの区分として危険度が高いと判断する。

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5 筋交いの破断率について(S造)

<一対の筋交いの破断>:2本が1対として引張力を負担する筋交いの内1本でも破断している場合は破断数を1対と数える。体育館では通常10対程度であるので全数調査が望ましい。

<天井筋交い>:天井筋交いは直接地震力を負担していないので、被害ランクの区分から除外する。

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6 柱梁接合部及び継手の破壊について(S造)

 柱梁接合部及び継手の破壊については、目視できる範囲で調査する。
 一部破断及び亀裂発生数が総数の20%以下の場合はBランク、20%を超える場合はCランクとする。
 ただし、一部破断及び亀裂発生数が総数の20%以下でも、梁端部が1か所でも完全に破断している場合はCランクとする。

<溶接接合部>:溶接接合部の構造性能は損傷に対して敏感であり、母材や溶接部に少々の亀裂が発生しただけでもその溶接部の性能はほとんど消失しているものと考える。

<ボルト接合部>:ボルト接合部の構造性能は損傷に対してやや鈍く、一部のボルトにすべりが生じた程度では元の構造性能をほぼ保持しているものと考えていいが、 ボルトにくびれや破断が生じている場合はボルト接合部の性能はほとんど消失しているものと考える。

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7 柱脚の破損について(S造)

 柱脚には、露出、根巻き、埋め込みの各柱脚で過去の地震においては、主に露出柱脚に破損が見られる。根巻き柱脚は根巻き高さが十分でない場合に損傷が見られた。

<Cランク>:柱脚の損傷においてCランクと判定されるのは、柱脚が元の位置からずれている場合である。

<Bランク>:アンカーボルトに伸びや緩みが生じている場合は軸力の伝達に支障が無くBランクと判定する。

<要 点>:柱脚(柱の脚部)だけが破損したからといって建物が倒壊するわけではなく、同時に柱頭も損傷することによって倒壊の危険性が高くなることを念頭に置いて被害ランクを決定することが肝要である。

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8 腐食について(S造)

 各部材の発錆による腐食の発生の有無を調査し、経年劣化の程度を被害ランクの判定に考慮するためのものである。
 腐食により断面が欠損している場合は、欠損による部材耐力の低下を考慮し危険度を判定する。
 建物全体としてどの程度構造性能が低下しているかという観点から判定する。

<要 点>:部材の断面に腐食が生じても一般には断面欠損がそれほど大きくない場合が多いので、腐食のランク区分を過度に判定しない注意が必要である。
 地震被害を受けていない他の調査項目がすべてAランクの建物は、既に地震に耐えているので、少々の腐食があってもAランクとしてよい。

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9 一見判定で「危険」(RC・SRC)

 外観調査を基にした構造躯体の被害の判定においては、原則として最も被害の著しい方向の柱と壁の被害、及び最も被害が大きい階に着目して危険度の判定を行う。

 一見して建物の危険度がCと判定できる場合は、以後の調査を行わずCと判定する。

<Cランク>:柱の損傷が大きく局部的にも崩壊の可能性が感じられる場合、床に大きな傾斜や沈下が見られる場合などがあたる。

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10 損傷度5(RC・SRC)

 柱あるいは壁の鉄筋が曲り、内部のコンクリートも崩れ落ち、一見して高さ方向の変形が生じている場合である。

 床に沈下や傾斜が見られるのが特徴で、柱の主筋で囲まれた内部のコンクリートまで剥落し、主筋に座屈や破断が生じていることが多い。

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11 損傷度4(RC・SRC)

 コンクリートを軽く突くとコンクリートが落下し、鉄筋がかなり見えるような破壊が生じ、ひび割れの幅も2ミリを超えている。

 コンクリートが剥落しているときは、ひび割れを測定することが難しいため、コンクリートの圧壊・剥落の状況から損傷度を判定する。

 主筋に座屈や大変形が生じている場合、柱幅の半分以上が斜めのひび割れにそってコンクリートが剥落し主筋が見える場合、フープ筋が破断または外れている場合は、 既に最大耐力に到達し、耐力低下が生じているものと考えられ、余震により上層階の支持能力が低下するものと予測される。

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12 損傷度3(RC・SRC)

 柱や壁の中間高さに幅1~2ミリの斜めのひび割れ。
 柱頭・柱脚のコンクリートの崩れがあっても鉄筋のかぶり部分のみでその範囲も広くない。

<圧 壊>:圧壊とはコンクリートが圧迫されてつぶされた状態で、叩いたり突いたりするとボロボロととれてくる状態。

<剥 落>:剥落とは圧壊やひび割れが原因で、コンクリートが剥がれ落ちること。

<要 点>:上記程度のひび割れ損傷が生じてもその部材の水平耐力が極端に低下することはない。

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